【立ち木の丸太を製品に加工】立っている木を形に残す、再び命を吹き込む作業【前編】

切り倒す予定の立ち木を形に残したいというお客様からのご依頼、立ち木の丸太を製品に加工する工程をご紹介

お客様より事情により、どうしても切らなければならなくなったというソメイヨシノの立ち木。そのまま捨ててしまうのはどうしても忍びないとの事で、切り倒した後に製品に加工するご依頼を頂きました。昨年の夏に下見した際には枝ぶりも立派な、まさに隆盛といった木でした。

桜の立ち木

このまま廃棄では忍びないというお客様のお気持ちを汲みつつ、どの部分で何を製作していくかをお客様と一緒に線を引いて決めていきました。なるべく原形のままで使えるようにというご希望でしたので危険の無いようにどう仕上げていくかが製作に当たって大切で重要な思案のしどころです。

そして秋も深まり全ての葉が落ちた時期に、庭師さんによって切り倒された木を引き上げて、先ずは巨大なノコギリで木を整える製材屋へお伺いします。切り倒された丸太をレールの上に乗せて必要なサイズへ真っすぐにカットしていきます。

丸太の製材

斜めになっていた切り口も真っすぐ綺麗な状態へ整えられます。この機械は榎本銘木では保有していないので信頼できる協力業者と共に進めていく工程です。お客様のご希望通りにする為にどのようにカットしていくか、そしてその通りに綺麗にカットしてもらえるか、信頼関係の成せる技です。

そうするとこのように立ち木だった桜の木がイスとして使用できるような高さで揃えて切り出されていきます。

立ち木を製品に

しかしこちらのベンチ、秋に切り倒されてまだ間もない丸太なのでまだまだ水分を持っていてズッシリとした重量。一つ10Kgはゆうに超えてきますのでちょっと動かすだけでも一苦労。可能な限り機械で運べるようにパレットに乗せて作業を進めます。

そしてすべて切り出してトラックで榎本銘木へ。スツールイス材やベンチ材、テーブル用材など、もともと立ち木だった頃から随分と製品らしくなりました。

立ち木を製品に加工

それにしてもどれもずっしりとした重量。手前のテーブル素材の丸太は手では全く動かせません。手前から二番目の細長い素材も二人で何とかズラせる程度。この木の加工はまだまだこれからなので先が思いやられます。。

ホイストクレーンを使用して倉庫内には入れる事ができたので、いったん整理整頓。この状態で表面の水分だけでも乾燥させます。今の湿った状態では繊維がまだ強くて切れてくれないので表面の研磨もままなりません。冬の乾燥時期を利用して少しでも乾いてから磨きをかけていきます。

木の丸太を製品に加工

とは言え、切ったばかりの木材ですので避けて通れない下の画像のような

丸太のひび割れ

大きなひび割れは避けられません。お客様にもご説明済みですので静かに見守っていますがどこまで割れる事やら。。お客様の大切な木ですので可能な限り綺麗な状態でお届けしたいと思います。ゴツゴツした樹皮も滑らかにしなければいけません。でも簡単には動かせないので一つ一つの工程で大変な思いをしそうです。お客様に喜んで頂ける事を楽しみに、大切に進めていこうと思います。もう少しお時間いただきます。感謝!


木が大好きな人が集まるお店榎本銘木です!木の事ならば何でもご相談ください。このような丸太からの仕上げもご相談ください。

その他テーブルの製作も行っています。一枚板を選んで頂ければ最高の品質で展示販売中の一枚板の商品を皆様のご希望に合わせてオーダー製作致します。

ご依頼後はこのブログ内で進捗をご紹介しています→一例 https://www.kinoita.com/archives/6298 ご依頼頂いてからも楽しんでいただけるよう頑張ります。

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