たまたま必要があったので、とある写真を撮ってきました。本日のテーマは
木とは。一枚板とは。知っておきたい木の知識です。すこし語ります
前々回のブログで、仕入れに行ってきた事をご紹介しました。
そこで仕入れてきた一枚板は100%、丸太を切ったばかりの水分をたっぷり含んだ材料です。木は根から水分を吸って生きているので当然そうなります。
なので、最低でも2年は空気にさらして自然乾燥させなきゃいけません。買ってきたのに売ることができない、実は厳しいお仕事なんです(涙)お勉強その1です。
水分をたっぷり含んだ状態から乾燥させている間も置きっぱなしではなくて、木のプロならではの様々な工夫をしています。
それはなぜか
木は乾燥させている途中、割れ・反り・捩じれ、湾曲などが発生します。
つまり、こういう事です。
定規が真っすぐです。ちなみに私の親指の爪が黒いのは、木に挟んじゃったからです(お勉強その2)
木は平らで仕入れてきても、乾燥期間中このくらい湾曲します。
そしてもう1枚
分かりやすいように、まっすぐの棒を2本置いてみました。手前と奥、水平がズレてますね。捩じれているという事です。木の割れも見えますね。
この反りや捩じれ、割れをできる限り小さく収める為に、プロはあらゆる工夫をするんです。それでもこの板は湾曲しました。木の動きを抑えきれませんでした。でも何とかちゃんと乾燥はしましたよ。
この状態から両面を削りこんで平面を出してお店に出しています。
それがこの状態
かなり薄くなりましたがピタッと気持ちいいですね。ホッとします。乾燥時の反りや捩じれが小さければ厚く仕上がり、大きいと薄く仕上がります。この状態から、皆様の目に触れるんです。
ですのでこの状態までで、加工期間2年かかっているということになります。
この後も、ここまで乾燥させても、どんなに乾燥しても、ほんのちょっとの割れの可能性や反りの可能性は必ず残ります。生き物なので完全安定はあり得ません。木がお好きな皆様はそこも愛してやってください。
よもやま話、語らせていただきました。
ありがとうございました。
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2016年以前のブログもご紹介
榎本銘木の一枚板加工日記 (exblog.jp)